産業のソフトウェア化

本日から2016年度の「コンピュータの物理」が始まります.講義に関連した投稿を再開したいと思います.

「コンピュータの物理」はコンピュータのハードウェア面の話の講義ではあるのですが,1年生対象の講義の第1回目ということで,コンピュータに対するスタンスをどうしていくべきか,という話題を扱いたいと思います.

講義の中では,2016年3月15日に放送されたクローズアップ現代の「”仕事がない世界”がやってくる」をあげますが,この中で,様々な仕事がソフトウェアによって自動化されるという話がでてきます.

クローズアップ現代,“仕事がない世界”がやってくる!?(No.37822016年3月15日(火)放送)
http://www.nhk.or.jp/gendai/articles/3782/1.html

ソフトウェアを使って自動化することにより,労働生産性があがる一方で,雇用が減っていくであろうという予測がなされています.産業のソフトウェア化がどのようになされていくかについては,次のブログが参考になります.

渡辺千賀,「全産業のソフトウェア化で既存企業がさらされる脅威」(BLOGOS)
http://blogos.com/article/167205/

栄藤稔,「ソフトウエア化する産業 働き手は変われるか」(日経産業新聞)
http://www.nikkei.com/article/DGXKZO86005340S5A420C1X12000/

産業がソフトウェア化の流れについていくためには,ソフトウェア化されたビジネスを創造し,そのアプリケーションを構築する技術が必要になります.番組の中では,オンデマンドエコノミーとして描かれています.しかし,それも,将来的に人工知能が仕事をしてくれるので,現在,行っているような仕事がなくなる時代をも見据えた判断が求められています.スイスでは,人間が仕事をしなくても,価値が生み出されるため,その生み出された価値をどのように分配するのかについて,既に議論が始められているようです.

この授業では,コンピュータや人工知能が作り出す社会を念頭におきつつ,そのコンピュータがいったいどのような仕組みで動いているのかを知るための講義として行っていきたいと思います.

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