人工知能やロボットの性能が向上することに漠然とした不安を感じる人たちがいます.高性能のロボットに自分たちの活動の場が奪われてしまう,という懸念もあります.私自身は,人工知能やロボットの存在が,人間の存在意義を向上させるために,どのように活用できるか,ということに関心をもっています.ここ10年ほど取り組んでいる社会シミュレーションは,人間の意思決定を,社会的な見地から,よりバランスのとれたものにするための道具として開発しています.以下のページに紹介されているロボットは,人間性を向上させるためのロボットの活用方法の1つの形であると思います.2008年に知能情報ファジィ学会の招待講演者として講演された大阪大学の石黒浩先生と,上記の問題意識を議論した際には,石黒先生は「ロボットの高性能化が生み出した時間やエネルギーにより,人間は新たな活動の場を見つけることができる」との発言をされていました.人間がどのように人間性を向上させていくことができるのか,そもそも人間性とはなにか?という問いの答えを探す機会になるのかもしれません.
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