20時間打ち込んでみよう.

本日の「コンピュータの物理」の講義の後,学生が一人近づいてきて,「先生は講義中に,総合情報学部の学生として,情報と経済学,情報と政治学,情報とメディアなど,学問の融合を目指すように言われるけれど,具体的にどうしたらいいんですか?」という質問をしてくれました.いい質問です.「自分は数学が苦手なんですが,複数の分野の学問をするのって大変ですよね」ということも正直に話してくれました.

確かに,私の研究室で進めている社会シミュレーションでは,年金政策のシミュレーションによる検討,消費税増税と景気の関係を示すシミュレーション,世帯構成の統計データからの復元アルゴリズムの開発,社会シミュレーションのGPGPUを用いた大規模化など,社会科学と計算(機)科学の融合を目指して,複数の学問を学びながら研究を推進するスタイルをとっています.高校までに,学んでいる科目は人それぞれだと思います.通っていた学校のカリキュラムの関係で学んだこともない学問分野もあると思います.私自身は,経済学や政治学,社会学については,高校レベルの知識しかありませんでしたが,社会シミュレーションの研究を始めてから,それらの分野の勉強を始めています.といっても,包括的に学んでいるわけではないので,継ぎはぎの知識で,シミュレーションのモデルの妥当性を検証しているのが現状です.専門性を高めていくために,まだまだ深く研究していかなければいけないのは事実ですが,まずは,やってみることが大切です.

1年生の皆さんにお勧めしたいのは,まずは,自分の興味のあることに取り組むことです.それを習得するのに必要な知識が足りなければ,そこで,必要な知識を必要な分だけ取り入れていくようにしていけばよいと思います.全てを包括的にやらなければいけない,と思うと,そこで,圧倒されてしまって,足がすくんでしまいます.プログラミングをするといっても,全ての課題に,数学や力学が必要なわけではありません.ただ,もし必要なのだとしたら,その全てではなく,必要なものを取り入れていけばよいと思います.

なにかをモノにするためには1万時間かかると言われています.1万時間の法則,といわれるものです.以下に紹介するのは,「いやいや,20時間でできますよ」というものです.以下のTEDの講演では,頂点を極めるためには1万時間がかかるものの,ある程度のレベルにもっていくだけであれば,20時間没頭することで可能であることが紹介されています.自分の苦手な分野のことをするのはだれにとっても苦痛です.でも,「やってみたい!」という意思があれば,20時間を打ち込んでみることはできるのではないでしょうか?そういえば,大学の講義は半期90分 X 15回=で22.5時間です.本来はこれに自習の時間も含めなければいけないのですが,少なくとも講義の時間にしっかり打ち込んでみることで,その分野をある程度ものにできるとすれば,やってみる価値はありますよね.皆さんの健闘を祈ります.

 

This entry was posted in 講義関連. Bookmark the permalink.

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

当てはまる数字が認証コードになります. *

You may use these HTML tags and attributes: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>