2017年度 制作実習(映像基礎)

 この授業では、受講生全員がコンピュータでデジタル編集して作品をつくる力を身につけることを目指します。
 そこで、撮影機材としてはデジカメ(スチール写真)と民生用ファイビジョンビデオカメラ(動画)を、編集用ソフトは、Adobe Premiere Pro CCを使用します。基本的には、デジカメは大学の機材を用いますが、自分がいつも使っている撮影機材があれば、編集ソフトで問題なく取り込めることを確認できた場合に限り、担当者に相談して許可が出れば使用しても構いません。(参考:ファイル形式について
 授業では、ふたつの課題作品を作ってもらいます。
 ひとつめは、写真構成の作品。基本は10枚程度の写真を元にして、それぞれ作品を作ります。ふたつめは、動画作品。短い動画作品(1分から1分半程度)を、グループでの撮影協力を経て作成します。
 このふたつの課題作品制作を通じ、映像制作の基礎力を身につけてください。

発展の授業科目について

 制作実習の映像系は、上位年次には以下の科目が開講されています。より長い尺の作品作りに取り組むことも可能です。

 また、ゼミなどで作品制作をしたい場合にも撮影機材などを使うことが可能です。どんどん作品作りに取り組んでください。

授業で使う素材の利用に関するルール

写真・音楽ファイルについて

●写真構成は、大学のデジカメ、「A710 IS」では静止画サイズでL(3072 x 2304)を、「EOS Kiss X7」ではL(18M 5184 x 3456)使用。自分の撮影機材を使用する場合はこれに準じること。
●音楽は著作権フリー音源か、自作のものを使用することを基本とする。他人の著作権がある音源については、著作権法に則って利用する場合のみ認める。詳しくは 著作権についてのページを参照のこと。

素材ファイルの保存について

●静止画については、受講生はUSBメモリ(データ保存用)やSDカード(撮影機材/データ保存用。貸し出しビデオカメラではClass4以上推奨)などの容量が大きな(2GBから4GB程度の)メディアを持参のこと。
●バックアップは使用していた端末のハードディスクの中の自分のホームディレクトリに残されますが、大事な書類は自分のメディアに確保しておくこと。
●「教材、クラス別フォルダ」の中に、受講するクラスのフォルダがあります。素材の共有や作品提出等に利用することになるので、教員の指示に従ってください。

その他

●Photoshopなどによる写真のレタッチは、トリミングの他は修正程度(写真の画質、およびプライバシー等にかかわる要素をぼかすなど)にとどめる。
●場面転換用のエフェクトは多用しない。

Mac実習室のAdobe CC Premiere Proの使い方ガイド

自分のパソコンと大学の実習環境のバージョンを合わせる方法

現在の大学の実習環境のバージョンは、2017.1.2 ビルド 11.1.2(22)。もし、自分のパソコンのバージョンを上げてしまって、ファイルに互換性がないなどの問題が生じた場合は、以下の方法で大学のバージョンにあわせたものをインストールすることができる

最新のCCではなく、以前のバージョンにダウンする方法

チュートリアルについて

Premiere Proを初めて利用する人はオンラインのチュートリアル(説明ビデオ)を一通り見るとよい。
また、疑問点がある場合、詳しい使い方はオンラインのヘルプを利用するとよい。
このサイトでは、授業で使う設定や機能について、大事なポイントのみを説明する。

●Premiere Proの起動

「Macintosh HD」  → 「アプリケーション」フォルダ → 「Adobe Premiere Pro CC」(ダブルクリックで起動)
または、DockからAdobe Premiere Pro CCのアイコンをクリック。
新規のプロジェクト作成を選択。
(作業の続きの場合は、それを読み込む)
この時、設定画面で、まず「参照」をクリックし、「デスクトップ > 個人領域 > 授業 >映像基礎」などのフォルダを指定する(まだ作成していない場合はここで新規作成)。次に、プロジェクト名を入力してOKボタンをクリック。

次に、「ファイル」>「新規」>「シークエンス」で、AVCHDを選んで、さらに AVCHD 1080i30(60i) を選び、OKボタンをクリックしてタイムライン上に新規シーケンスを開く。(ファイル形式についてもう少し詳しく知りたい場合は、こちらを参照)
またローカルでの作業を高速に行うため、「Premiere Pro CC > 環境設定 > メディアキャッシュファイル」 でメディアキャッシュファイルを元のファイルの隣に保存」を選択し、「参照」で先ほどのファイルの保存場所と同じディレクトリを選んでおく。
開いたプロジェクトで、まず、「ファイル > 新規 > HDカラーバー&トーン」を選び
次にポップアップしたウィンドウで、以下のようにフレームサイズ等を指定する。

すると、ハイビジョンサイズのカラーバーがプロジェクトウィンドウ内に生成されるので、これをタイムラインにドラッグ&ドロップする。

このようにカラーバーを最初に配置すると、万一、最初に使った編集用素材の解像度が低かった場合でも、それに合わせてプロジェクトの設定が変更されてしまうのを防ぐことができる。

●Premiere Proの基本用語

授業で質問があった基本用語3つ(「インジケーター」、「ツール」、「パネル」)は以下の図に示した通り。
オンラインのヘルプのうち「ワークスペース」の項目、「パネルの操作」の項目などを読むと、基本用語がわかるので目を通しておくこと。
また、パネルの縮尺を変更するには、「ズームスクロールバー」をスライドさせる。

●写真・動画素材の取り込み

素材(カメラで撮った写真のファイルなど)の入ったSDカードをマルチカードリーダに挿入。(あるいはUSBで素材を持ち込んでもよい。)
貸し出しのビデオカメラ(Sony HDR-CX485)で、内蔵メモリで撮影した場合は、ストラップに刺してあるUSBケーブルをコンピュータにつなぐ

この詳しい説明書(学生SS制作)

ケータイ、スマホを直接接続してデータ転送する場合、データが誤って消去されるなどの事故が起こっても対応できないので、自己責任で転送を行うこと。ただし質問が多いため、以下に方法を記す。
Androidの場合は、設定から「USB接続」などの項目を選び、適切なデータ転送が出来るようにしてコンピュータに認識させる。そして、使う可能性のある素材を「個人領域 > 授業 > 映像基礎」などのフォルダを作成し、その中に入れる。
現在、コンピュータのカラム表示に不具合があるため、素材を取り込む際に、メディアブラウザを使わず、プロジェクト・タブを選択した状態のパネルに、ファイルを直接ドラッグ&ドロップする。
iPhoneの場合は、設定の「カメラ」の「ビデオ撮影」で「1080p HD/60 fps」を選択。さらに「フォーマット」を「互換性優先」にして撮影する。
撮影後はLightningケーブルでパソコンにつなぐと、写真アプリが起動する。

●音楽素材の取り込み

CDから読み込む場合はデフォルトでiTunesが起動するので、アプリケーションの指示にしたがってファイルをライブラリに読み込む。
自動的に読み込めない場合は、
「Macintosh HD」  > 「アプリケーション」フォルダ > 「iTunes 」(ダブルクリックで起動)
としてiTunesを起動してから、
「ファイル」 → 「読み込み」
を選び、ファイル名を指定して読み込む。
そのほか、iTunesを使わずに、自分の個人領域に音楽ファイルを入れてもよい。
いずれの方法でも、ファイルを読み込んだ後は、写真素材と同様に、Premiereではドラッグ&ドロップで取り込む。

●カラーバーやカラーマットの作成

プロジェクトウィンドウの下にならんでいるアイコンから「新規項目」を選択。
すると、以下のようなメニューが現れるので、「HD カラーバー&トーン」か「カラーマット」を選択。
次に開いたウィンドウでデフォルトのままOKすると、項目が作成できる。

例えば「HD カラーバー&トーン」を選ぶと、プロジェクトパネルの素材リストの中にカラーバーが入る。


●シーケンス(タイムラインのパネル)に素材を並べていく

個人領域に保存した素材の数が多い場合、使う素材をドラッグ&ドロップでプロジェクトパネルに「読み込む」んでからシーケンスにドラッグして並べていく(メディアブラウザからドラッグしても、タイムラインに並ぶとプロジェクトに自動的に追加される)。必ず、個人領域にコピーした素材を使うこと。
写真素材を、そのままのサイズで静止画像として使いたい場合は、タイムライン上の写真をクリックしてメニューを開き、「フレームサイズに合わせる」を選択。


写真の中をpanしたりzoomしたりする場合は、タイムラインの写真の部分を選んだ上で、「ウィンドウ > エフェクトコントロール」と選択し、エフェクトコントロールウィンドウを開く。


たとえば、写真の中をzoomしたい場合は、「ビデオエフェクト > モーション」の中の「スケール」を選び、タイムラインで効果をつけたい起点と終点に、まずタイムラインのインディケータをおいて、キーフレームのボタンをクリックして、キーフレームを置く。
そしてキーフレームでの写真のサイズを決めて、効果をつける。


ちなみにzoom inは下図のようになり、


ちなみにzoom backは下図のようになる。


同様に、写真の中をpanしたい場合は、「位置」を選び、タイムラインでpanの起点と終点に、まずタイムラインのインディケータをおいて、キーフレームのボタンをクリックして、キーフレームを置く
そしてキーフレームでの写真の位置を決めて、効果をつける。


●場面転換の効果を入れる

スライドとスライドのつなぎ目に効果を付けたい場合は、シーケンス内のタイムラインのトラックを複数利用する。
たとえば、オーバーラップしたい場合は、下図のように、二つのトラックに素材を配置し、重なり部分にエフェクトをつける。(この場合「不透明度」についてキーフレームをつけて、徐々に消えていくカットと、徐々にはっきり見えてくるカットになるように効果をつける) もちろんエフェクトコントロールパネルで、「不透明度」を選択しても同様の効果をつけることができる。

●タイトル(字幕スーパー/テロップ)を入れる

文字を載せたい画面にタイムラインの時間インジケータを合わせる。
メニューから、 「ファイル」 > 「新規」 > 「レガシータイトル」
と選択。
開いたタイトルパネルで画面に合わせて文字を入力してタイトルを作成。
(できたタイトルは自動保存されてプロジェクトのビンに入る)
このタイトルを、使っていない上位のビデオトラックに挿入してタイトルスーパー(編集してあるトラックの上に文字をダブらせる)を行う。

なお、画像を用いたテロップの作成は、別途Photoshop等で行う。その手順については、テロップ作成方法のマニュアルページ参照のこと。

4. 第一課題のスライドショー提出時の注意

動画ファイルに書き出す際には、もし、タイムライン上に赤色の線が出ていたら、まずレンダリングを行う。

シーケンスメニューから、
「シーケンス」 > 「インからアウトをレンダリング」
と選択。特にイン点、アウト点を決めていなければ、そのまま全体がレンダリングされる。
提出用フォルダには、mpgの形式(MPEG2のファイルフォーマット)で提出する。
書き出しの方法は、ファイルメニューから
「ファイル」 > 「書き出し」 > 「メディア」
と選択
書き出し設定の形式は、 「MPEG2」
出力名をクリックして 自分の名前を以下のように入れる。「Kadai1_Yamada」
そうするとデフォルトで、自分の個人領域の中で新規プロジェクトを作成したフォルダの中に、「Kadai1_Yamada.mpg」というファイルができる。
(保存の際に、ファイルの保存先を指定できるので、ローカル領域や自分のメディアにも保存しておくとよい。)

5. ムービーの編集

ここでは、前項のスライドショー作成で出てこなかった、ムービー特有のポイントについて概説する。

●音声と映像の分離

Premiereでは、動画素材を取り込んだ時点では、撮影した映像と音声が一体化した状態でトラックに入る。
この音声と映像を別トラックに分割するには、取り込んだムービーファイルのトラックを選択して
「クリップ」 > 「リンク解除」
を行うと、映像と音声のトラックが分離する。

●ナレーションを入れる

「環境設定」 > 「オーディオハードウェア」 を選び、コンピュータのマイク端子、あるいはUSB端子に接続したマイクを選択。
次に、「アップルメニュー」 > 「システム環境設定」
で、「ハードウェア」の中から「サウンド」を選択。「入力」で任意のマイクを選択し、マイクの音量レベルを調節する。


Premiere Proのウィンドウ>ワークスペース>オーディオをえらび、オーディオトラックミキサーウィンドウで、どのトラックに書き込むかを選び、トラックの状態を「書き込み」にしてから、Rマークのアイコンをクリックして、マイクを通しての録音が可能な状態にする。

ウィンドウ下の赤丸ボタン(録音ボタン)をクリックし、オンにしてから三角矢印のPlayアイコンで録音を開始すると、選んだトラックに音声が収録される。

●ムービークリップの必要部分だけ取り出す

タイムラインで切り出しを行いたいクリップを選択する。
切り取りたいポイントにインジケータを動かす。
「シーケンス」 > 「編集点の追加」
と選択し、不要部分を選んで削除する。
(ちなみに、タイムライン上での削除は、表示をしないだけなので、元データは削除されていない。したがって、あとで削除した部分を復活したい場合は、映像クリップの端をクリックしてドラッグして伸ばすことで表示を復活できる。)

●動画からあるフレームを静止画にする

動画を止めて、そのまま静止画を後ろに延ばしたい場合など、動画の1フレームを静止画にしたい場合には、図のようにそのフレームをプレビュー画面に出し、カメラマークをクリックし、「フレームを書き出し」というポップアップウィンドウを出し「プロジェクトに読み込む」というチェックボックスをチェックして書き出す。
「パス」がデフォルトの保存先なので、別な場所に保存したい場合は「参照」をクリックして指定する。
「OK」をクリックすると、静止画が保存されるので、あとは素材をドラッグ&ドロップで取り込んで使う。