制作実習(映像系) ファイル形式について

基本

 映像作品に使われるファイル形式は多様です。そこで高画質にしておけば万能かというと、そうでもありません。まず、どういう環境で見る作品をつくるのか、はっきりさせることが大事です。

  1. テレビ画面で見る ≒ 大画面
  2. パソコン画面で見る ≒ 中画面
  3. モバイル機器画面で見る ≒ 小画面

 小さな画面で見る作品なのであれば、簡易な機材でも作品を作ることが可能です。そして、素材のデータ量が小さければ小さいほど、編集や仕上げも楽で、家庭や一般の事務所にある機材でも作品を仕上げることができるという利点もあります。

 映像の表示に用いられる総画素数には、歴史的な経緯からかなり規格が多いのですが、上図には主にパソコンの画面サイズに由来する代表的なものと、放送用HD規格の一部をまとめて比較してあります。このほか、テレビ会議の画面サイズ規格に由来し、携帯電話で使われてきたもの(CIF(352×288)、QCIF(176×144)、sQCIF(128×96))などがあります。さらに詳しく学びたい人は、Wikipediaの項目「画面解像度」の内容が充実していますので、参考にしてください。

 

コーデックについて

 前項で示したように、どんなディスプレイで作品を見るかを決めると、作品のファイル形式が定まってきます。たとえば、大画面のテレビなどで見る作品なら、デジタルテレビ放送やDVDにも使われるMPEG2という規格を使うのが一般的です。一方、携帯電話やiPodなどのモバイル機器やウェブサイト上の小画面で楽しむような映像の場合は、それぞれの映像を表示する機器に合わせた形式を選ぶ必要があります。
 こうした映像のファイルは、音楽ファイルと動画ファイル、それをいれるコンテナファイルでできています。

 そして多くの場合、音楽、動画はそれぞれ圧縮されてコンテナに入れられており、再生時には圧縮を解かなければなりません。この圧縮・解凍の方式をコーデックと呼びます。
 たとえば、同じ.movという拡張子のコンテナフォーマットでも、中身のコーデックは様々な方式がとられうるので、機材によっては.movファイルは再生できるはずなのに、場合によってコーデックが合わないため、うまく再生できないといったこともあり得ます。ですから、撮影機材と編集ソフトの相性を事前に確かめておく必要があります。実習では、Mac上のAdobe Premiere Proで編集することは決まっていますので、もし自分の撮影機材を使いたい場合は、かならずサンプルの動画ファイルをPremiereに読み込ませてみて、音声も映像も問題なく再生できることを確認しておいてください。